<今までの施工の矛盾と思われる点>
1. マニュアルに掲載されているコンクリートに打ち込む“あと施工アンカーボルト”は、ホームセンターで誰でも購入でき、施工も簡単なので、現場打ちの基礎の場合はほぼ100%使用されています、本来、このアンカーは有資格者による施工が義務付けられていますが、ほとんど100%の工事店様には知らされていません。
2. 資格を持っていたら今まで通り工事が出来るかと言いますと、有資格者はレアコン(生コン)には、アンカーを打ち込めないので、2ヶ月ほどの養生期間を取らないと工事が出来ません。だから、逆に資格を取らないほうが良いと言われる方が出てきたりと、本末転倒な事になっています。
しかし、上記の2点を守らなければ、今回の震災の様に工事店の施工ミスと、なってしまい、今回の東日本大震災後は施工店様が自ら責任を持って修理をすると言う羽目になってしまいました。
実はこんな厄介なアンカーボルトが、施工マニュアルに推奨されていたのです。
少し大袈裟ですが、マニュアル通りに施工するには、エコキュートの工事をするのに2ヶ月ほど掛かることになります。
3. メーカー様の示している6cmのアンカーボルトは、径を12mm以上としているが、図-Cの様に先の2cmの部分だけが開いて、コンクリートを押さえる事でアンカーとしての強度が出る様になっています。
図-Aの様にコンクリートに開ける穴の径が決められています。図-Dの様に大きな穴を開けると全く効果の無いアンカーとなってしまいます。
お客様の事を第一に考え、マニュアルに沿って出来る限りの工事を行った結果が、『アンカーを打ち込むのに資格を持っていないのは施工店として勉強不足、つまり施工ミス』と、メーカーさんに言い放たれた施工店様の気持ちは、どうだったのでしょうか?
そして、私が以前からメーカーに対して警告を出していた事が、現実と成ってしまった。
津波で流されたり、家と一緒に倒壊しているエコキュートのタンクは、想定外の地震による被害と捉えて当然と思います。
しかし問題なのは、それ程強くない地震でもかなりのエコキュートが倒れてしまったという現実です。
天災???いいえ人災です!
メーカーのマニュアルに甘い落とし穴が有るのです。
マニュアルの中に使用が推奨されているアンカーボルトは、、、小悪魔で厄介な代物だったのです。
この事については、下に詳しく書いていますが、重要なのは、この事をオール電化をしている工事店さんに知らせるべきだと言っているのに、製品を作る事を先行し、情報を販売店に流さない事です!!
オール電化工事といいますと、安い費用では有りません、お客様は100万円前後のお金を出して工事を依頼しているわけです。当然、ちゃんとした工事がされていると、工事店様を信頼して工事を依頼されています。
工事店様も、胸を張って『弊社は、メーカーのマニュアルどおりに工事をしています。』と言われ本当に精一杯の工事をして引き渡されています。
でも結局は、メーカー様からは『工事店様の施工ミス』と言い放たれてしまいました。
現在、エコキュートの出荷が、全国に始まりました。
出荷量が年間50万台ですから365日で割ると1370台が1日に工事されています。
何も知らない消費者に対して、これって、あまりにもひどくないですか?
姉歯事件は、これに比べると小さな話では有りませんか?
何も知らされていない、全国の工事店さんたちは、今まで通りの工事を行っています。
工事店様もかわいそうですが、工事を依頼されているお客様はもっとかわいそうです。
物さえ売れれば良いという考え方に、疑問を持ちます。
我々が、エコキュートを販売する1つのトークが『深夜電力でお湯を沸かすので、ライフラインが寸断されて陸の孤島になっても水が溜まっているから、安心です』ということです。
ところが、地震が静まり家から外に出た多くの方が目にしたのは、地震で倒れたエコキュートのタンクだったのです。
それも、基礎と一緒になって倒れていたのなら いざ知らず、基礎はそのままビクともせず、倒れたエコキュートの柱脚には基礎から抜けた長さ6cmのアンカーボルトがぶら下がっているという状況でした。
基礎は、メーカーで指定してある通り15cmの厚さで頑丈に作ってあるけど、それにしても6cmのアンカーボルトは貧弱と思って、施工店さんに相談すると『メーカーのマニュアルに記載されている通りに施工しています』と言われ、納得できない家主様はメーカーに相談しました。
その結果として出た回答は『マニュアルに記載されているアンカーボルトは資格者でなくては施工できません、施工店さんはちゃんと資格者で施工されていますか?』ということでした。
このアンカーは、どこのホームセンターでも売っていて手軽に手に入る物で、施工も簡単なので皆さん工事に使っていましたが、資格者が施工しなくてはいけない事を知らされ、結局知らずにしたのは“施工ミス”と言う事で、被災地の工事店さんたちは、泣く泣く自分たちの責任で修理に走る羽目となりました。
このアンカーボルトは6cmの長さと書きましたが、実はコンクリートと接して留まっている部分は2cmしかないのです。そして一番の問題は、きちんとした管理の下で施工しないと威力を発揮できない、結構一筋縄ではいかない代物なのです。ですから、資格者による施工が義務付けられているのです。
しかし、資格者による工事は全国で1件もされてないというのが現実です。
私が、何故、ここまで言い切れるかというと、もしも、資格者が工事に介在していたら、コンクリートが生のとき、つまり生コンと呼ばれる最低1ヶ月間は、コンクリートに穴を開けたりはしないので、工事はゆうに1ヶ月以上掛かるからです。通常の工事は、1週間から10日ほどで完了しています。
ですから、たとえ工事店が資格者が工事を行ったと言っても、工期が1ヶ月以下だと確実に資格者による工事がされていないということが言えるのです。
私が言いたいのは、今までの工事の事を言っても、工事店が知らなかったのだから仕方ないじゃないですか。
でも、私が言いたいのは、問題事項を指摘され、それを知りつつもそれを販売店さんや工事店さんにきちんと説明して、今回のような事が再発しないようにしてもらいたいのですが、取り組みの遅いメーカーを待っておられないので、皆さんにこの情報を、シェアしていただきたいのです。
]]>インターネットの世界で、論議されているエコキュートの倒壊について、その責任の有りかについて、メーカーにその責任が有ると主張されている方が居られますが、、、
とても残念な事ですが、
メーカー責任を問える確率はゼロと言わざるをえません。
『えっ、工事店はメーカーの施工マニュアルに沿って工事をしてくれてます。それなのに何故メーカーに責任を問えないのですか?』っと言うお施主様の言葉が聞こえて来そうですし、同様の言葉が、施工店様からも聞こえて来そうですが、
もう一度、施行マニュアルを、見直してください。
メーカーの施行マニュアルには、『あと施工アンカーをつかう』事が明記してあります。そもそも、この捉え方で施行店が二分されます。ご存知の様にオール電化業界は、新規介入の会社も多く、施行管理が出来てない会社もいらっしゃいます。
実際、『アンカーボルトなど無くてもタンクが満水になればその重さで倒れる訳ない』などと、全く地震を考えていない論外の施行店が、存在します。そういう方に対して、せめて、施行が簡単な"あと施工アンカー"を使う事を、最低限の施工方法として掲載していると私は考えます。
しかし、この施工方法を最高の施工方法と勘違いしてホームページなどで胸を張って、『弊社は、メーカーの施工に沿って工事を行なって居るので安心してください、もしそうでなければ、メーカーからの保証をしてもらえません。』などと、勘違いの極みの会社も有る訳で、又、そう言う会社が、幅を効かせて居るので消費者にとっては、厄介なのです。何故、メーカー様が、有資格者でないと施工が許されていない『あと施工アンカー』の使用を施工マニュアルに書いているかは定かで有りませんが、ほぼ、100%の現場で、有資格者による施工は行われていないので、施工者側のミスとなるのです。
よって、メーカーに保証を求める事は、出来ません。メーカー様は、そう言う所は、用意周到デス。では、施主の方が『でも、私の家はどうだったのかな』っと、思われた時に、簡単に有資格者に依るか否かかを簡単に判断出来ます。有資格者が、関与して居れば工事の期間が一ケ月位かかって居るはずです。そんなに時間をかけて工事をされてない場合は、無資格者による施工です。
でも、それが現状です。
だから、日々、勉強です。
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東日本大震災においては、かなりのエコキュートが倒壊したもようです。
津波にさらわれたエコキュートは論外としても、私たちオール電化を薦めてきた者は、被災時にライフラインが寸断してもエコキュートに水があるので、当面はしのげますと広報し、推進してまいりました。しかし、今回の災害で簡単に倒壊してしまったエコキュートも数多くあるようです。本来コンクリートの基礎にアンカーボルトで固定されたエコキュートはコンクリート基礎と共に倒れるべきですが、コンクリートに『あと施工アンカー』と呼ばれるアンカーで取り付けられているケースが多く、今回の地震の揺れに対して、アンカーが抜けて上物のタンクのみが倒れているようです。もしも『埋め込みアンカー』方式でしたら、基礎と繋がって倒れたはずですから、倒壊はかなり低い確率になっていたと考えられます。
これは、1995年に起きた阪神淡路大震災の時に家が倒壊したメカニズムに似ています。
阪神淡路大震災では、木造2階建てが3階建てよりも多く倒壊したそうです。
木造3階建てというのは、いわゆる狭小地に建設される場合が多く、どっしりと言うよりもむしろ底面積に対して重心の高いペンシル型の、横揺れには弱そうな形状をしています。
なのに、木造3階建てが倒壊しにくかったのは、調査により『柱のほぞ抜け』が起こりにくかったから ということがわかりました
在来木軸工法では柱の上下を細く加工し土台と桁に差し込んで固定しています、これを『ほぞ』と呼んでいます。『柱のほぞ抜け』とは、地震力によって、柱の上下の『ほぞ』が、抜けてしまい、柱がずれてしまうことになります。当然建物は支えを失いますので、倒壊に向かいます。
震災以前より、足元を強化することが必要なことは分かっていましたので、法律により柱の上下のみならず、建物全体を金物で補強するようになっていました。しかし、阪神淡路大震災をもってして多くの建物に『柱のほぞ抜け』が発生し、多くの建物が倒壊いたしました。
間も無く、もともと主に3階建てとして強力な接合力を持つホールダウン金物が新築の2階建てにも義務付けられました。これにより、地震時の『ほぞ抜け』は、激減しました。
では、『埋め込みアンカー』方式よりも『あと施工アンカー』方式のアンカーが多い訳はといいますと、圧倒的に施工のしやすさに有ります。適当な場所に基礎を作成しておいて、設置する時にアンカーの位置出しをして、穴をドリルでほがしてアンカーを打ち込むので、基礎工事をする時に商品が決まって無くても工事が出来ますし、兎に角工事が簡単に出来るからです。しかし、ここに大きな落とし穴があるのです。『あと施工アンカー』専用のアンカーがホームセンターで誰でも購入できるので、現場で手軽に使われていますが、本来“あと施工アンカー技術士”でなくては施工してはいけないようになっています。(無資格者による施工がまかり通っている)
『埋め込みアンカー』はというと、コンクリートを打設する時などにアンカーの位置がずれたりし易く、ずれた場合に手直しが利かないので、皆さん『埋め込みアンカー』が、強度も有って良いとは知りながら、現場で施工出来ていないのが現実です。
そこで、簡単に『埋め込みアンカー』方式が施工できるキットを開発しました。
その名も『ぴったしアンカー』です。
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